北欧といえば家具やアートが有名で、そこに憧れて一度は行ってみたい!と思う方はとても多いはずです。中でもデンマークはコペンハーゲン市内にも市外にも、人生で一度は訪れたいと思えるような美術館や博物館がたくさんあります。いざデンマーク旅行を決めたのはいいけれど、どこの美術館に行けばいいのか迷う人も多いはず。まして北欧旅行はフィンランドやスウェーデン、ノルウェーを周遊するプランも多いので自由に観光できる時間は、1つの国の中では意外と短かったりもします。
そこで今回は、人生で一度は訪れるべき美術館を、絞りに絞って2つだけ紹介します。もちろん今回紹介しない美術館以外にも素敵なところはたくさんあります。ただ時間は限られているという点と、紹介する美術館の2つだけを目的地とした場合でも、それだけでまあまあな時間がかかるをことも考慮した上でなんとか絞り込みました。
人生で訪れるべき美術館
ルイジアナ現代美術館
「世界一美しい美術館」として有名な美術館です。ここはどんな予定よりも優先して訪れるべきと断言できます。展示されている作品はジャコメッティの彫刻をはじめ、素晴らしいものばかりです。草間彌生さんの作品もあるので日本人なら是非訪れたいと感じる部分もあります。
でもこの美術館の魅力において、展示されている作品の比重はそこまで高くありません(もちろん十分魅力的ではあるのですが)。最も魅力的なのはその建築と美術館の周囲も含めた空間です。ガラス張りの通路を連結している回廊形式の建築そのものが一つの作品として素晴らしいですし、外には湖や丘、そしてスウェーデンの見える綺麗な海があります。世界一美しいと言われる理由はすぐに理解できるでしょう。
こちらの美術館は、コペンハーゲン中央駅から電車で30分ちょっとで着くフムレベック駅から、さらに10分程歩いたところにあります。都市部やからやや離れているのに加えて、一度訪れてしまうとすぐには帰れない魅力に溢れたスポットなので、1日の大半はここで過ごすと考えてしまってもいいかもしれません。
ちなみに美術館内にあるカフェ「ルイジアナカフェ」も絶対に利用した方が良いです。料理がやや割高な感じは否めませんが、デンマークに来ている時点でそんなことをいちいち考えていてはもったいないです。海の見える席かテラスで美しい景色を眺めながら食事を楽しみましょう。料理は通常の食事もケーキなどのカフェメニューも美味しいです。
オードロップゴー美術館
こちらはルイジアナ美術館と比べると少し知名度は低いかもしませんが、遜色ないくらいおすすめな美術館です。保険会社社長のハンセン氏が集めた印象派絵画が、とても立派な邸宅に飾られています。モネやマネ、ルノワールなど知名度の高い絵画がたくさん展示されているので、この時代の絵画が好きな人はとても満足できると思います。
ただ個人的にこの美術館で一番好きなところは、デンマークの画家ヴィルヘルム・ハンマースホイの作品を多く展示している点です。ハンマースホイの静寂を感じる作品を、静かな邸宅で鑑賞できるこの空間は何にも代えがたく、時が止まったような感覚さえあります。日本ではなかなかお目にかかれないので、本国であるデンマークに行ったときに是非観に行きたいものです。
こちらの美術館は電車に乗る時間こそルイジアナ現代美術館より短いものの、駅からの距離が遠いのが要注意。バスを使えばそこまで時間はかからないものの、そのバスの本数が少ないのも難点となります。ぼくはオアドルプ駅から歩いて美術館に向かいましたが片道20分以上は余裕でかかりました。こちらも観光に加えるとしたらかなり時間を見ておいた方が安心です。
ちなみにオードロップゴー美術館にもカフェはあります。残念ながらノンアルコールのドリンクしか置いていませんが(ビールもノンアルコールビールでした!)、テラスで飲むレモンサイダーはとても美味しかったです。庭にも現代アートがいくつかあるので散策してみるのもおすすめです。
どちらか一つしか行けないとしたら・・・
ここまでご紹介してきた通り、二つの美術館はどちらも素晴らしく長時間滞在したくなることうけあいです。とはいえどちらも交通の便は良くなく、なくなくどちらかしか行くことはできない・・・そんな状況も考えられるでしょう。ここではぼくの独断と偏見でどちらがおすすめかを考えてみました。
ルイジアナ現代美術館がおすすめな人
- 建築に興味がある
- 綺麗な景色や空間が好き
- どちらかというと現代アートが好き
オードロップゴー美術館がおすすめな人
- 西洋の絵画が好き
- ハンマースホイの作品が好き
- 静かにじっくりと作品を眺めたい
とここまで書いておいてなんですが、時間が許すのであればやはりどちらも行った方が良いです。ちなみにぼくは一度目のデンマークの旅行でルイジアナ現代美術館に行き、二度目でオードロップゴー美術館に行きました。少しレアケースかもしれませんが、ここまでして行っても後悔は決してありません。必ず両方行きましょう。
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