本物の「叫び」をオスロに見に行こう
オスロ市内を観光するのであれば、エドヴァルド・ムンクの作品を見ないことには始まりません。中でも最も有名な作品は「叫び」。英語だと「The Scream」、ノルウェー語なら「Skrik」と表記します。
観光ガイドをめくってみると、叫びの所在は少しあやふやです。ムンクの名を関した「ムンク美術館」に所蔵されていると書いてあることもあれば、オスロ国立美術館にあると書いてあることも・・・なぜか観光ガイドによって書いてあったりなかったりと私たちを悩ませます。
「叫び」はオスロ国立美術館とムンク美術館の両方にある
結論はシンプルで、この二つの美術館にそれぞれ所蔵されています。ムンク美術館の方が新しいので、国立美術館から移動したのでは?と勘違いされる方もいますが、それは間違いです。
そもそも「叫び」は5枚あると言われています。1枚は個人所蔵なので見ることができませんが、残りの4枚はオスロ市内で確認可能です。
もっとも有名な「叫び」はオスロ国立美術館に所蔵されている油絵のものとなります。サイズも大きく迫力も満点です。これを見ずに帰るのは非常にもったいない。国立美術館はオスロ観光で外すことのできないスポットと言えそうです。ただし美術館がとても広いので、時間には余裕をもって訪れることをおすすめします。(叫びは2階にありますが、見つけるのにはそこそこ時間がかかるかもしれません)
そして残りの3枚はムンク美術館に所蔵されています。テンペラ画とパステル画とリトグラフの3枚です。この美術館は非常に演出に凝っていて、叫びを同時に3枚見ることができない仕様となっています。
「叫び」が展示されているスペースは薄暗く、三方向にそれぞれ叫びを飾った壁があり、その内二つはカーテンで閉ざされています。カーテンは1時間半ごとに開く場所が変わるので、3枚の叫びをみるためには、ジャストなタイミングで訪れたとしても3時間以上かかるのです。
ぼくはうっすらとこの噂を知っていたものの、すべて見るのは難しいかなと思っていました。ところがなかばあきらめムードで叫びを見に行ったところ、リトグラフを見ている途中にカーテンが閉まり始めました。計算上最も良いタイミングで訪れたのです。すぐに第二のテンペラ画を見ることができ、あと1時間半待てばパステル画のカーテンも開きます。
このようにベストなタイミングで閲覧したいと思うなら、美術館オープンから1時間半ごとに変わることを計算の上、訪れると良いでしょう。
もう1枚のリトグラフの「叫び」
ちなみにリトグラフに関してはカーテン演出の「叫び」の閲覧スペースの前に見ることができます。叫びとよく似た雰囲気で有名な作品「不安」と「太陽」、そしてリトグラフの「叫び」が展示されている階が、実は序盤にあるのです。
よほどせっかちな人でない限り、最初にムンク美術館で見ることになる「叫び」はリトグラフなはず。
ムンク美術館は「叫び」以外にも見どころがたくさんあるので、3時間はあっという間です。
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